PIEGA JAPAN

 

PIEGA C1/C2 同軸リボンシステム

PIEGA同軸リボンシステムは、ミッドレンジとトゥイーターリボンシステムを更に発展させたものです。首尾一貫した開発意欲と新しいアイデアを駆使し、PIEGAは1つのリボンシステムの中に同軸構造の発音ユニットを配置することを実現したのです。
このシステムの特別な機能は、トゥイーターの振動膜がミッドレンジの振動膜に囲まれているという点です。これにより、2枚の振動膜点は同じ平面状にあり、音響の中心軸が交わることが可能となります。結果として、軸上正面でなくとも、各々の周波数帯域の再生をより完璧にします。このシステムは実質的に完璧なインパルス応答の提供が可能となり、一切の色付けを廃した透明感のある再生を可能としたのです。

外側のフォイルは中域に用いられています。極めて強力な駆動系と、非常に軽量で且つ厚さ僅か0.02mmという極薄のアルミフォイルから作られた安定した振動膜で構成されています。非常に高い能率は大きなダイナミクスの実現に貢献し、低域に近い周波数帯域でさえも生き生きとした音質を保証します。中域は周波数帯域と音質双方において模範的なリニアリティを備え、クロスオーバー周波数領域においても補正の必要がありません。

中心に位置するトゥイーターは、PIEGAのアイデンティティーともいえるLDRトゥイーターを基に設計されています。このデザインの際立った特徴は、エンボス構造とひずみなく四隅にマウントされた超薄の振動膜です。さらに、優れたダンピングレベルであらゆる縦揺れを無くします。コンダクターレイアウトは複雑なダイナミクスと熱的特性をリボンの中に取り入れます。非常に強力なマグネットを用いることで、優れた能率を無理なく実現しています。

MasterONE等に搭載されている「C1」と、Coax70.2等に搭載されている「C2」の主な相違点は、まず、使用されるネオジウムマグネットの質量がC1は751g、C2は477gと、C1の方が60%ほど大きい点が挙げられます。技術的パラメータにおいては、外見からも判断できるように中域用リボン振動膜のサイズも横幅が広くなっており、再生できる周波数帯域も異なります。同軸の能率は単体でC1は120dB、C2は100dBを誇り、C1は350Hz、C2は400Hzという低域から使用可能です。トランジェントの良さと均一な大面積で駆動する事による放射エネルギーは、組み合わせる低域用コーンユニットのダイレクトな表現に負ける事はありません。 C1同軸を1ペア完成させるためには、手作業で丸1日を要します。組み立てるのは専属のエンジニアであるAldo(アルド) & Mario Ballabio(マリオ・バラビオ)親子のみです。 C40で採用されたC1同軸からの改良点は、作業工程といくつかのマテリアル(例:新しい接着剤)の変更で、更なる新技術が採用されています。

  • 非常に軽い実効質量
  • 優れたインパルス応答
  • X、Y、Z軸が全く同一のソース点
  • 不変の位相応答と群遅延時間
  • 完璧な軸外応答
  • 非常にリニアな周波数特性
  • クリーンな減衰特性
  • 広帯域
  • 高能率
  • 低歪